【決勝譜】火曜クラス6月月例トーナメント
【第1問】定石 白番
白4の目はずしから白6と大斜(たいしゃ)に掛けました。<大斜百変・千変>とも呼ばれる難解定石ですが、白8のワリコミに黒9と下を切るのは定石ハズレです。黒11のツギに白の一手は?
【答1】ノビ シチョウは黒良し
シチョウでは黒7の一子をとれないので白1のノビが正解です。黒2と隅を活きるくらいなので白3と黒一子を制しては白良しです。
【問2】定石 黒番
白8のワリコミに黒はどう打ちますか?
【答2】ワリコミ シチョウ黒良し
黒1のワリコミからシチョウが黒良しの時は、黒3と上をツナグのがお勧めです。白10まで部分的には白が得ですが、先手を取って黒11の大場に回れば大局的に黒がやれます。
【参考図】基本定石
黒3と下を接げば白14まで、基本定石ですがこの局面では白が打ち易そうです。
【問3】黒番
白12はシチョウアタリを兼ねて打たれたようですがどうでしょう、黒はどう打ちますか?
【答3】黒1カカエ 黒シチョウ良し
黒1とアテて白2子が取れます。白4からのシチョウは黒がいいのを確かめてください。
【実戦進行】白18はシチョウが悪いので打たれた手ですが、黒19は勘違いです。
【問4】中盤 黒番
白20と抜かれては黒大変です。白30のトビに黒の次の一手は?
【答4】一間トビ 石は弱い石から動け
黒1の一間トビが正解です。黒1を加えれば強くなったので黒3の攻めも可能です。黒5までとなれば黒良しです。
【問5】攻め 白番
黒31は稼ぎすぎでした。白32と先に攻められて黒はシノギに回ります。黒33のツケに白はどう打ちますか?白は攻める立場です。
【答5】ノビ 攻めるにはノビよ
黒を攻めるにはツケに対してノビがいい時もあります。ここでは白1のノビが的確です。
黒4のキリに白5と上にノビルのがいい手です。以下黒10までが想定され左上を固めた白が戦果をあげました。
【実戦図】切ってサバキを
ツケにはハネよといいますが白34のハネはどうでしたか、ここでは黒35のキリが好手でした。
【参考図】シチョウ黒良し
白1・3と頑張っても黒4でシチョウ黒良しです。
【参考図】白1とアテてシチョウを防ぎそれから白3・5と打っても白はうまくいきません。
【参考図】白9とオサエルと10から14までシチョウで種石の二子が取られます。
【参考図】白9と緩めると黒10のツギから16まで黒攻め合い勝ちとなります。
【問6】手筋 白番
黒35のキリには白36・38と白26を捨てるしかないようです。白の次の一手は?
【答6】先手をとる
白1と接いで先手を取るのが正解です。白3と逃げ越して白がまだ優勢です。
【実戦図】白40のオサエは白42のツギと後手をひくので失敗です。黒43に回られ白が弱体化しました。
【問7】分断 黒番
白44とツケたくなるところですが、白46のハネは打ち過ぎでした。黒は白の打ち過ぎを咎めて下さい。
【答7】分断
黒1・3と断固分断しましょう。勢い白4のキリなら黒5とツケて白を閉じ込めます。黒11までとなれば黒良しです。
【実戦図】黒47はおとなし過ぎです。白48となれば白成功です。
【決勝譜】(金曜クラス6月月例トーナメント)
【問8】布石 黒番
黒の次の一手は?
【答8】これが最善とはいえませんが、黒1のケイマのシマリはどうでしょうか、白2の大ゲイマカカリには黒5まで打ちやすい布石です。
【参考図】一間カカリ 白2の一間カカリには黒3と隅を取り黒9まで白の打ち込みを狙います。
【参考図】ケイマカカリ ケイマカカリなら黒7までです。
【問9】攻め 白番 黒9は強い白に近づき過ぎです。「アツミに近寄るな」の格言もあります。
白の次の一手は?
【答9】ハサミ ここは白1と直ぐに挟んで攻めるのが正解です。黒2の一間トビなら白3から7まで
黒を攻めながら白地が増えそうです。
【実戦図】白少し凝り形 白14まではいいのですが白16と18は少し手を掛け過ぎのようです。
【問10】カタチ 黒はカタチを整えるチャンスです。どう打ちますか?
【答10】サバキはツケよ 自石が弱い時は相手にツケルのが良いのです。白が強いのでツケて固めても惜しくありません。黒5まで黒1・3のツケが眼形を準備して効いています。
【問11】シノギ 黒番
黒19は打ち過ぎでした。白22で左右の黒石が繋がりません。黒25のツケに、白26のハネダシは当然、黒はどうシノギますか?
【答11】キリ シノギはキリから 自石が弱い場合でも相手を切って弱点を狙っていかなければ活路は開けません。黒1のキリの一手です。白2のアテでシチョウを防ぎ、白4と引くくらいが相場ですが
黒7まで白3子も弱いので黒が一方的にせめられることはありません。
【問12】攻め 白番
黒27は守りの手ですが却って黒を弱くしています。黒を咎める次の一手は?
【答12】陣笠 ここは白1とアテて黒を陣笠の愚形にさせてから白3とツグのが正解です。左右が分断されまだ眼もありません。やはり白を切らなければシノギもおぼつかないのです。
【問13】シノギ 黒番 白28のノビは失着、黒もチャンスです。黒の一手は?
【答13】シノギもキリから やはり黒1のキリが正解です。白2と種石を助ければ黒3から7まで白を弱くして黒もまだやれます。
【問14】カタチ 白番 黒29が緩着で白32と攻めに回りました。黒33のキリは当然ですが白のカタチを問います。
【答14】ナラビ 白1のナラビがカタチです。これですと黒からどこも効きません。
【参考図】 アキ三角 白34はアキ三角という愚形で何かと都合の悪いカタチです。
【実戦図】白32のカケから黒の守勢は変わりません。
【問15】中盤 白番 黒55のツケに白はどう打ちますか?かなりの先読みが必要です。
【参考図】まず白1と切る手が成立するかどうかです。途中黒8のキリが好手で黒10にシチョウを防いで白11が必要ですが、黒12と添いつけて黒16まで攻め合い黒勝ちとなります。
【答15】黒脱出 切る手がないのでは白は56とノビルくらいですので黒57とタケフにして鮮やかに脱出しました。黒55は好手だったようです。
【参考図】手抜きを考えてみる 途中黒は49とノゾキましたがここで白1と打つのがよかったようです。下辺の黒を制して尚且つ黒2の突き抜きにも白3以下白13と隅をとることができます。
【問16】シノギ 白番 仮定の図ですが黒1とケイマして白をとりに来られました。白はどうシノギますか?
【答16】効き筋 白2のコスミが正解です。黒3の追及には白4で黒4子が取れます。お確かめください。
【問17】中盤 白番 黒は75と三子を助けて居直ってきました。白はここで勝負を決めて下さい。
【答17】中盤 白番 白1のケイマが正解です。白5までとなれば白がいいでしょう。
【問18】シノギ 白番 黒2・4が難しい手です。白はどう凌ぎますか?
【答18】効き筋 白9が下辺に対して効いています。白5から分断して白9に白石を持ってきます
黒10のキリに白11から黒をとることができます。白9が効き筋であることを確認してください。
【問19】定石 黒番
白1と三々に入ってきました。この局面で黒はどう受けますか?
【答19】黒2のグズミをおすすめします。白3が活きるカタチですが黒8まで白が後手になり黒地もそれほど減ってません。
【問20】定石 黒番 この局面ではどうでしょう、黒の次の一手は?
【答20】攻めに期待 ここでは黒4と下がりましょう。以下白9まで白は隅を大きく活きますが、
黒10まで下辺の白をせめることができます。
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